出産手記――チャック&ジョンの巻
出産の様子を(当時)綴ったものを多少編集して([ ]内は追加の記述)載せてみました。
|
子育て日誌〜チャック&ジョンの巻へ ラム妊娠中の記録(10月)へ 出産当日 続き(生後2日目〜1ヶ月)へ 戻る トップページ |
★ 2003/6/3(火) 出産当日 |
37週と6日目。 朝(というか夜明け前)、午前2:50amごろお腹の様子がヘンで目が覚める。「これって もしや...?」と思って振り返ってみると、そういえば昨日の夜10pm頃、な〜んとなく生理通のちょっと強いようなのが1度あったことを思い出す。 でも、ちっとも激しい痛みでもなかったし、すぐに消えたので気にも留めていなかった。間隔にしたって5時間ほども空いてるし、「前駆陣痛かなんかだろう」と思い、トイレに行って寝に戻る。 6時ちょっと前、またしてもシクシクした痛み。それでも、その前のから3時間経ってるし、まだまだだろう、とタカをくくる。 ところが、6:15amごろ、また1回。そのすぐ後くらいにダンナが起きて来たので、「今日は会社行かない方がいいと思う。」と告げる。 そして、6:30amごろダンナがシャワーを浴び始めると、6:35amを過ぎたあたりから、来るわ、来るわ、「これぞ規則的な陣痛でござい」という感じのが、たぶん(ダンナがシャワーを浴びてた時間だから)20分くらいのうちに6回ぐらい来た。 シャワーから出て来たダンナにそれを伝え、私もシャワーを浴びる余裕があるかどうか意見をたずねたところ[←すでに、決断能力欠乏の兆し...]、「大丈夫じゃない?」の返事。(これが第一の不手際。冷静に考えれば、20分で6回ってことは長くとも3分おき。シャワーだなんだといってる場合じゃなかったハズ。だけど、私は陣痛に耐えるのが精一杯でマトモに考えてなんかいられる状態ではなかった...。ダンナはといえば、寝起きでこれまた頭が始動していなかったに違いない...。) 何とかシャワーを浴び、頭まで洗って(!)出て来ると、とにかく服を着ないと病院へも行かれないので、すぐ着替えの出来そうな服を着にかかった。Tシャツまでは着たものの、ズボン(EZパンツ)を自分で穿くのはムリ。ダンナに手伝ってもらって、ようやく外に出られる格好になったら、ダンナが「トイレ行きたい」だって。 「そんなぁ...」 「3分で出るから」 その間、深呼吸だけではダメで「ヒッヒッフー」の呼吸で陣痛を乗り切ること2回くらい。 この時点ではまだ病院に行くつもり。でも動けそうにない。 その直後、頭がすでに股間にあるのを感じ、ようやく「手遅れ」認識。 ダンナに「動けない。それより、もう頭が出て来てる!」と伝える。私のズボンの股間が丸く膨らみ始めたのを見て、ようやく事態を把握したダンナ。即座にズボンと下着を取り払い、状況確認、なんてする間もなく、1人目ツルリと誕生。7:30amごろのこと。 ドクターに電話を入れたのが7時ごろだったから、たとえその時すぐに病院に向かっても間に合ったかどうかは疑問。普段20分くらいの道のりも、朝のラッシュアワーと重なって30分くらいはかかりそうだったし。 それ以前に、[ドクターに連絡すると]まずはコールセンターに繋がってしまい、結局ドクターと連絡が取れたのは7:15am過ぎくらい。「すぐに病院に行くように」言われたけど、そのときにはもう動けなかったのであった...(汗)。 で、すでに生まれ出た1人目の気道を確保(羊水や粘膜などを吸引)してやると「オギャア!」。ラムに比べると、かなり小さめだけど、息もしてるし、泣いたし、まずは大丈夫でしょう。 ヘソの緒はそのままにして、ブランケットにくるみ、私のお腹の上に。 それを見て、ラムが「赤ちゃん!」 「そうよー、赤ちゃんよ。小さいでしょう。」 なるべく平静を装ってラムに話しかけた。とりあえず恐がったりはしていないようだ。その間、ダンナはようやく911[日本の119番]に電話することが出来て、指示を受けていた。ダンナが部屋へ戻って間もなく陣痛とともに2人目が、1人目よりさらにスムーズにスルッと誕生。7:40amごろのこと。何もする前から、元気に産声を上げた。 2人ともブランケットにくるんでしまうと救急隊員が玄関に押し寄せたらしい。ダンナの「Come in!」の声に続いてゾロゾロと10人くらい部屋に入って来た。そのほとんどが男の人だったこともあり、またあまりに急にドタバタし始めたからであろう、ラムが恐がって大泣きし始めた。 あるいは、彼女の目には「お母さんがいじめられる!」とでも映ったのかもしれない。いずれにせよ、私の「ラムちゃん、大丈夫よ。」の声と、なぁなの優しい抱きかかえで(?)一応ホッとしたようだった。 救急隊にヘソの緒を切ってもらい、自由になった2人とは別の救急車に揺られて病院に向かう途中、胎盤も出て来た。 病院に着くと、ラムを取り上げてくれたA医師が救急入り口で出迎えてくれた。ストレッチャーに乗せられたまま、Labor & Dlivery Wing[陣痛・出産病棟(?)]へ運ばれた。そこで2人とも再会。 ナースの話では2人とも体温がかなり下がっているものの、いたって健康とのこと。まずはホッとした。 「ホームバースを計画して行う人だって、こんなにスムーズに行くことはないのよ。」というナースの言葉に、喜んでいいのか戸惑ってしまった。 「双子の出産だから、今回は無痛分娩でラクに済ませよう」なんて思ってた私の予定とは裏腹に、全くの自然分娩になってしまった...(爆汗)。「双子の出産だからムリだろう」と思っていた夫以外の立会いも、期せずしてラムも含めて実現してしまうし...。 お産自体はものすごく早くて安産だったから、言ってみれば私のかねてからの望みどおりのお産にはなったのだが、場所が大間違いだった( ̄_ ̄;)。 とにかく何事もなかったから良かったものの、双子のどちらかが仮死状態とか異常があったら、と思うとゾッとした。 結局、数えることの出来た陣痛は全部で16回くらい。そのうち、最初の4回は間隔もまばらな不規則なもの。規則的な陣痛が来始めたのは午前6:35amを回ってから。1人目が7:30amごろには生まれているんだから、1時間未満の超短時間出産だった。 普段、病院にたどり着く前に(車の中とかで)出産してしまった人のニュース等を見て、「何で分からないの?」と思っていた私。 前言大撤回。 頭が出るまで、そんなにヤバイ状態だったとは思いませんでした...(爆汗)。 |
当サイト掲載事項の無許可での転載・改変・使用はご遠慮ください。また著作権は放棄しておりません。
Malauhouse 2005 - 2021©All Rights Reserved